丘の上だより
(第101信から第150信まで)

by Michiko
第百一信“サン、意外と勝気なお嬢さんです!”
うちにやって来て二日目、そろそろ本領発揮です。なんと、アシタカに向かって大きな声でワンワンと吠え掛かります。柵越しのこの二人、じゃなかったこの二頭、アシタカがサンに向かって唸っていないときは、サンがアシタカに向かって吠え掛かり、いったいどうなるんでしょうね?
サンは昨日はほんの少ししかご飯を食べませんでした。ドッグフードに慣れているサンは多分我が家のワン用ご飯にひるんだのでしょうね。でも、今日は「食べるものはこれしかないんだ」と悟ったのかよく食べるようになりました。食べ残したのかな、と思って早々片付けると怒って私に吠えてきます。お代わりの催促もします。ほんとに怒ったような顔でワンワン吠えるのでびっくりです。アシタカはうちに来てから2ヶ月くらいワンとも吠えなかったのに。
でも、人懐こい性格のようで、私の行く先々について回って蹴飛ばされたり、ミノリ・アンのお客さんにもじゃれついて、遊んでもらうととても嬉しそうです。そして、一人でもくるくる、ぴょんぴょん、よく遊びます。こちらも見ていて飽きません。ほんとに元気でおもしろいコです。(`07.11.18)


昼間は庭先に繋いでいますが、ワイヤーを二本繋いで長くしたので、アシタカのいる犬舎のすぐそばまで近づけます。そして柵越しにアシタカに向かって吠え掛かっているのですが、アシタカはそんなときただ黙って微笑みながら(てことはないでしょうが)しっぽを振っています。見てて笑えます。



第百二信“サンとアシタカ、初めての触れ合いです!”
昨日までは犬舎の柵越しにサンを近づけると唸っていたアシタカですが、今朝散歩から帰って犬舎に入れる前、落ち着いた様子だったので、思い切ってサンを近づけてみました。最初は逃げ腰だったアシタカですが、少しずつ近づいてきてペロペロ、クンクン。サンの方はもっと積極的に攻め続けます。しばらくするとうるさくなったのか、アシタカが唸りだしたので、引き離しました。そして、夕方もう一度触れ合わせてみました。今度は今朝より少しだけ長めに。やはり長くなるとアシタカが唸りだしますが、こうやって毎日少しずつ触れ合わせて慣らしていこうと思います。時間はかかりそうですが、きっと仲良くなれると思います。なんといってもアシタカから見ると今のサンはただの“小動物”なんでしょうね。いきなりパクリ!とやられないように気をつけながら気長にいきます。(`07.11.20)


初めての触れ合いです。実に微笑ましい光景ですね。
サンは自己主張のはっきりしたコのようで、このあと、私と娘が二人してアシタカをかまっていると、ワンワン吠えて「私のこともかまってちょうだい」というんですよ。とっても判りやすい、はっきりした個性の持ち主です。



第百三信“サンとアシタカ、今日の触れ合いは?”
昨日から二人の関係が急展開です!クンクンするくらいだったアシタカが、猛烈な愛情表現(・・・だと思います)を始めました。しきりにサンに噛み付くのでいつでも引き離せるようにリードを握ってますが、どうやらその必要はなさそうに思えます。あれがアシタカ流愛情表現のようです。サンも負けずに、といってもこちらは噛み付くことはできませんが、一生懸命応戦しています。傍目にはちょっと怖い光景ですが、本人たちは多分楽しんでいるのだと思います。もう少ししたらリードを緩めて好きなようにさせてみようかな、と思っています。それで問題なさそうだったらいよいよ犬舎の中に入れてみよう?これはちょっと冒険。なにせ、アシタカは「ここはボクのお城」と思っていますからね。サンの侵入を許してくれるかな?(`07.11.22)


アシタカのヨダレでどろどろになったサンは土にまみれて薄汚れてしまいました。せっかくの美人が台無しです。



第百四信“サン、ワケあって吠えてます”
サンが来て以来、ますます紀州犬のおもしろさに嵌っています。特にサンとアシタカの違いがおもしろい。
アシタカは小さい頃ほとんど吠えませんでした。たしか、うちに来てから2ヶ月くらいまったく吠えていません。もしかして障害があって吠えないのかな?と心配になるほどでした。今でこそ知らない人に吠えまくってますけどね。それでも、うちに知らない人が来たときに吠える、というだけで、それ以外はたまに淋しくて(?)遠吠えをするくらいです。本当に辛抱強い犬です。それに比べて、サンは! 吠える、吠える。しかもあの小さな身体でとんでもなく大きな声で吠えます。犬舎の中にいるアシタカに向かって吠え、猫のナナに向かって吠え、お腹が空いたと吠え、お代わりを頂戴と吠え、早く起きろと吠え、私もかまってよと吠え・・・。ただ、全てワケはあるのです。“無駄吠え”と言えるものはゼロ。それがせめてもの救い、かな?(`07.11.24)


早速チセおばちゃんが会いに来てくれました。いっぱい遊んでくれてとても嬉しかったです。チセおばちゃん、また会いに来てね!



第百五信“アシタカ、サンはおもちゃじゃないよ!”
アシタカとサンの関係は少し進んで、午前と午後にそれぞれ30分から1時間ずつくらい一緒に過ごしています。といってもアシタカがサンを手荒く扱うので、サンがいつでも逃げられるように、アシタカは短いワイヤーで繋いでいます。見ていてはらはらするくらい実に手荒に扱います。それがアシタカ流の愛情表現ではあるのですが・・・。そうはいってもアシタカにとってサンは家族とはいえまだ、文字通りおもちゃのボールや木切れに“毛の生えたようなもの”でもあるらしく、小さなサンはときどき「キャイン!」と鳴いたりして、アシタカの届かないところに非難しているときもあります。それでも、少しするとやっぱりアシタカに寄っていき、ひっくりかえされ、噛み付かれ、ドロドロにされています。アシタカと遊んだあとはさすがに疲れるらしく、ぐったりしています。小さなサンが過労死しない程度に遊ばせなければ、なんて思っています。
(`07.11.26)


今朝はおもしろいことがありました。アシタカとサンにすぐ近くでご飯をやっていると、先に食べ終わったサンがアシタカの分を横取りしようとしました。するとアシタカ、物凄い形相でサンに吠え掛かり、サンは危うく難を逃れましたが、アシタカはしばらくの間サンを睨み付けておりました。アシタカの怖さを思い知ったものの、鼻っ柱の強いサンはアシタカの届かないところからアシタカに向かって「ワンワン」と吠えていました。



第百六信“サンとアシタカ、デスマッチ?”
サンとアシタカは相変わらず犬舎の中で毎日数時間ずつ“デスマッチ”を繰り広げています。サンの安全のためにアシタカはワイヤーで繋いでいますが、そのワイヤーを少しずつ長くしていき、一緒にいる時間も少しずつ長くしています。二頭は一緒にいる間飽きもせず追いかけっこをし(といってもアシタカは繋がれているので、もっぱら犬舎の中を走り回るサンを捕まえてはコーナーに追い詰めもみくちゃにしているのです)、アシタカの噛みかたが酷くてサンはときどき「キャイン!」と鳴き、ならばアシタカの届かないところで遊べばいいのに、やはりアシタカにちょっかいを出しにいき、またまたアシタカのヨダレでどろどろになり・・・。こういう戦い(遊び?)をさすが紀州犬、声もたてずに繰り広げています。聞こえるのはただ、ハウスの中での戦いの時の「ドス、ドス」という壁にぶつかる音と、たまにサンが「キャイン!」となく声と、アシタカの「チリン、チリン」という鈴の音だけ。時々様子を見に行ってサンの動く姿を見つけては「あ、無事だ!」とほっとしています。
そんな数日が続いて、今日の夕方、サンは始めてのお散歩をしました。アシタカと一緒に。これまで、散歩をいやがっていたサンが突然歩き始め、しかも、アシタカに遅れまいと、一生懸命走ってアシタカの隣に並ぼうとしました。実際、二頭並んで歩いている姿はとても微笑ましいものでした。二頭の関係、また一歩前進、ですね。
(`07.11.29)


ワイヤーに繋がれているアシタカが届かないのをいいことに、ハウスの乗っ取りに成功したサンです。



第百七信“サンとアシタカ、さらにその距離縮まる!”
サンは昨日から日中はアシタカと一緒に犬舎の中で過ごしています。それぞれワイヤーで繋いでいますが、サンはアシタカから逃げられるようにワイヤーを長くしています。これで、サンがあまりチョロチョロしないせいか、アシタカの暴力的な愛情表現も少しなりをひそめたようです。サンも犬舎から出たがって吠えることが少なくなりました。さらにサンの昼間の寝床にしている木箱を犬舎の中に入れ、少しずつアシタカのハウスに近づけていき、今はすぐ前にくっつけて置いています。目指すは二頭が一緒にハウスの中で暖め合って眠るようになることです。飼い主としてはその日まで手を変え品を変え策を弄して頑張ってみます。
(`07.12.4)


サンとアシタカ、二頭一緒のお散歩風景です。サンはアシタカと一緒でないと一人では散歩に行きたがりません。そのくせ一緒に散歩に行くとアシタカの真似をして、アシタカがクンクンすると自分も同じところでクンクンしたり、アシタカが何かのニオイを嗅ぎつけて周囲を見回し鼻をうごめかすと、やはりサンも何も感じていないくせに同じようなしぐさをしたりして、まったく退屈することのないおもしろい散歩の時間になりました。



第百八信“サンとアシタカ、雨のお陰です!”
二頭が遂に共棲を始めたようです。昨日まではどちらかがハウスに入っているとどちらかは外に出ているという状態で、一緒にハウスに入ることはありませんでした。そこへ今日の雨!初めて二頭一緒に(喧嘩せずに)ハウスに入りました。始めは起きていてじゃれあっていましたが、遂に二頭とも眠くなったようで、午前の遅い時間になって仲良くハウスの中で眠りにつきました。
それで思い切って夜もサンを犬舎に入れっぱなしにしてみました(ハウスに湯たんぽを入れて)。二頭がどうしているか気になり、自分でもおかしかったのですが、先ほど懐中電灯片手に足音を潜めて犬舎を覗きに行ってみました。すると、二頭ともハウスの外で遊んでいます。うぅーん、残念!でも、今はアシタカの鈴の音も聞こえなくなりました。きっと仲良くハウスの中で眠っているのでしょう。この分だと二頭のワイヤーも間もなくはずしてやれそうな気がします。
(`07.12.7)


二頭の間の微妙な空間がちょっと気になりますが、取り敢えずこの状況までたどり着きホッとしています。きっともうすぐくっつきあって眠る姿が見れることでしょうね。



第百九信“アシタカ、君は紳士?それともただいじけてるの?”
二頭の共棲はたった半日だけのことでした。あれ以降、アシタカはハウスをサンに譲ってしまったかのようです。特に夜は全くハウスに入ることなく、深々と掘った穴に寒そうにうずくまって眠っています。一方、サンは湯たんぽを入れてもらった広々ハウスの中で一人でぬくぬくと眠っています。
アシタカは小さいサンをいたわるやさしい気持ちからハウスを譲ったのか?、それとも、シャイでストレートに自分の気持ちを表現できないアシタカが皆にかわいがられるサンに対する屈折した気持ちからいじけて一緒にハウスに入るのを嫌がっているのか?
ここ数日は暖かいからいいようなものの、もうすぐ気温がぐっと下がってくるらしいし、なんとか一緒にハウスに入ってくれないものでしょうか?気をもむ毎日です。
(`07.12.9)


この二頭、仲がいいのか悪いのか?
サンはとってもストレートに意思表示をするのでわかりやすいのですが、アシタカは・・・。彼の心の中を覗いてみたいものです。



第百十信“サン、只今お仕事中です!”
ミノリ・アンにお客様がいらっしゃるときはサンを玄関前に繋ぐことにしました。なにしろ、看板娘ですから。愛想を振りまいてお客様をお迎えするのがサンのお仕事です。
ところで、サンはここ数日体調が優れず(食べたものをすぐに戻しました)、昨日は一日中ハウスから出て来ず、ご飯も食べませんでした。心配していたのですが、昨日の夕方になって復調の兆しが現れ、今日は朝から元気いっぱい、またまたお代わりをねだって大声でワンワン吠え始めました。アシタカも元気の無いサンに遠慮してずっと離れていたのですが、今日はまた二人で追いかけっこを初め、久々にハウスの中からドタン、バタンと凄い音が聞こえてきました。しかし、夜は相変わらず別々に寝ています(サンはハウスで、アシタカは外の地面に掘った穴の中で)。うぅーん、膠着状態ですねぇ。
(`07.12.18)


サンです。“看板娘”のお仕事、頑張ってます!
アシタカ兄さんの“ミチコ・ファームの守護神”のお仕事よりずっとずっと楽しいです。



第百十一信“サンとアシタカ、初めて一緒に夜を明かしました!”
サンとアシタカ、夕べ初めて一緒にハウスの中で眠りました!
昨日は雨。それに風もあって、アシタカが掘った穴のあたりも雨が降り込んでいました。先にアシタカがハウスに入っていたのですが、いつもなら遠慮なくサンが入っていきアシタカを追い出すパターンだったのが、昨日は何故かサンはハウスに入れずに雨に濡れてキュン、キュン泣いていました。そこで、アシタカのいるハウスにサンを押し込めて、ハウスから出ようとする二頭の頭を押さえ「出たらダメ!ここで一緒に寝なさい!外は雨だから!」と言ってきかせると、案外すんなり二頭ともハウスの中に納まってそのまま出てくることはありませんでした。
そして、今日も雨。夜になってどうやって寝ようか、と二頭で相談でもしているような様子でしたが、話がまとまったらしく、今も一緒にハウスで寝ています。といってもぴったり寄り添って温めあう、というわけではなく、アシタカが奥、サンが手前、二頭の間には越えられない溝が横たわっています。
でも、きっと大丈夫。サンが大人の女性になったそのときには、アシタカの小さな三角のつり目は大きなハート型になって飛び出し、鋼の心臓はバックンバックンと音を立て、それまで離れて眠っていたことなど忘れたように、サンのキュートな尻尾を追い掛け回すことでしょう。
(`07.12.22)


性格が全く違うこの二頭、いったいどんな夫婦になることやら。本当に楽しみです。



第百十二信“サンとアシタカ、後押しが必要です?”
サンとアシタカ、二晩の雨の後、最近は交代でハウスに入ることに話が決まったらしく、片方が入るともう片方は外です。たまに一緒に入るとドタン、バタンとプロレスごっこで、昼間決して二頭で一緒に眠ることはありません。夜はほとんどアシタカが先に入っていて、サンは自分では入ることができず、寒くてもハウスの入り口で座っています。ここからがおもしろいのですが、私が犬舎に入っていくとアシタカもハウスから出てしまいます。そこで、アシタカの首輪を引っ張ってハウスに押し込め、次にサンを押し込め、出てきそうになる二頭の頭を押さえて「ステイ!ステイ!」と言うと、二頭は大人しく一緒にハウスで一晩過ごすのです。日を追うごとにアシタカをハウスに入れるのに力が要らなくなりました。ちょっとお尻を押してやるだけですんなり入っていきます。サンも。ならばどうして最初から自分で入っていかないのか、全く不思議でなりません。どうしても後押しが必要らしいです。こういうところが紀州犬の紀州犬らしいところかな、とも思いますが。ほんとにおかしな二頭です。私としては夜何度も後押しをしに行く(人が来たりすると二頭とも出てきたり、アシタカだけが出てきたりするのです)手間をなんとか省きたいのですが・・・。ま、なんとか一緒にハウスに入ってくれるようになっただけでも喜ぶべきことですね。まだ、例の溝はそのままですけど。
(`07.12.26)


このときはアシタカがハウスに入る番で、サンはこんなふうにハウスの入り口で眠ったりしています。明後日からは寒波がくるというのに、昼間でもこれでは寒いでしょうね。ということは昼間も“後押し”をしてやらなくちゃならないかな?



第百十三信“サン、いたずらが過ぎたかな?”
先日28日の夜から、二頭は自分から一緒にハウスに入って眠るようになりました!遂に遂になるようになった、という感じです。実際ホッとしました。なんといってももうすぐ寒波到来の予報が出ていましたし。そして昨日29日は昼間も一緒にハウスに入って眠るようになり、ますます安堵を深めていたのです。
ところが、寒波到来の今日30日、昼過ぎころ、サンの「きゃいぃーん!」という大きな叫び声が聞こえ、サンはそのあとからハウスに入れなくなっていました。多分、サンがゆっくり眠りたいアシタカにちょっかいを出してアシタカの怒りを買ったのだと思います。
アシタカはこれまで一匹狼を通し、性格的にも“武士は食わねど・・・”的な古風なところもあり、遊びたがりで現代っ子のサンをうるさく思うこともあるようなのです。寒風吹きすさび、雪がちらつく中、ハウスに入れず寒そうにうずくまっていましたが、夜になってようやくアシタカの怒りも溶けたようで今は二頭で一緒にハウスの中です。二頭の間の溝は相変わらずそのままですが・・・。
(`07.12.30)


アシタカの怒りを買ってハウスの入り口でうずくまっているサン。なんだかしょんぼりして見えますね。ハウスの奥ではアシタカが一人のうのうと寝そべっているのが見えるでしょうか?



第百十四信“アシタカ、変化あり!”
サンが来て、アシタカに微妙な変化が現れました。以前よりスキンシップを求めてくるようになったのです。私たちの愛情をサンに奪われたように感じてちょっとジェラシーかな?
何に対しても常に直球勝負のサンと正反対でストレートに自分の要求を出すことのできないアシタカですから、実にわかりにくい微妙な変化ですが、アシタカ、私は見逃さないよ!
そして、アシタカがスキンシップを求めてきて私たちがそれに応じてやっていると、サンも大変。中に割って入って自分もかまってくれと大騒ぎです。二人とも、心配しないで!私達は二人とも同じように大好きだよ!
(`08.1.3)


こちらはサンです。随分大きくなりました。これはオヤツのカリカリスティックを食べているところです。いつもこうやって両手で立てて上手に食べます。



第百十五信“サン、なかなか芸達者です!”
サンは看板娘ですので、一応の芸をご披露できるようにと思い、基礎的なものを教えています。「スワレ」「マテ」「オテ」「オカワリ」と、ここまではどれも二日ほどでマスターして、物覚えの良さをアピールしておりました。そして「フセ」・・・ここで躓きました。覚えられない、というより、覚えるのを拒否しているような感じです。やはり紀州犬、「フセ」のポーズばかりはその誇りがゆるさない、とでも言いたげです。そういえばアシタカも「フセ」では手こずったような。でも、そこは食いしん坊のサンのこと。食べ物に釣られついに誇りを投げ捨て今日あたりからどうやら「フセ」をする気になってきたようですよ。
(`08.1.8)


こうしてみると、やっぱりまだまだアシタカの方が大きいですね。
寒波の間二頭は言われなくても一緒にハウスに入っていましたが、暖かさが戻った数日前、またまたアシタカが外の穴の中に・・・。そしてその翌日はなんとサンが穴の中。二日とも後押しをしてやってハウスに入れました。ヤレヤレ。
その後、昨夜と今夜は仲良くハウスに入っていますよ。



第百十六信“サン、味覚が変です!”
アシタカがアトピーのようで、ここ1週間ばかりヨモギの煮汁を塗ってあげているのですが、サンはこのヨモギの汁が大好きで、アシタカに塗るときのタオルから垂れる汁をペロペロと舐めたり、バケツに入っている汁もバケツに顔を突っ込んでおいしそうに舐めます。ヨモギの前はビワの葉の汁を塗っていましたが、これも大好きでした。さらにさらに、草の汁のあとに人間の赤ちゃんのオムツかぶれ用の軟膏を塗っていたのですが、これがまた大好物でアシタカに塗ったのをペロペロ舐めてしまいます。これは流石にヤバイので(ステロイドは入っていませんが、やはり化学物質がいろいろ入っていたので)塗るのを止めました。ビワやヨモギの汁は好きなように舐めさせていますが、人間が飲んでもあまりおいしいとは言えないものなのに、どうしてあんなに好きなんでしょうね?
(`08.1.14)


サン:チセおばちゃんが、おやつをいっぱい持って遊びに来てくれました。私は赤い毛糸のボールももらいました。いっぱい遊んでくれたので、とてもうれしかった。でも、どっちかというとチセおばちゃんの方が楽しそうでした。おばちゃん、また来てね!



第百十七信“サンとアシタカ、二人の事情?”
このところ、やっと毎晩二頭でハウスで眠るようになったと安心していたのですが、またまた昨夜から様子が変わってアシタカが外の穴で眠っています。そして今夜も。今夜はなかなかハウスに入りたがらず逃げ回っていたのを餌でつってどうにか押し込めたのですが、どうやらその餌をサンが横取りしようとしたらしく、ハウスの中からサンの「ギャンッ!」という声が聞こえてきました。その後すぐに静かになったので、これでよし、と安心していたのですが、さっき寝る前にもう一度見に行ってみると、今度はなんとサンが外の穴で寝ています。今夜も冷えるので、なんとかハウスに押し込めましたが、サンもなかなか入りたがりませんでした。どうも二人の間がうまくいっていないようで。
サンが来てこれでアシタカも淋しくなくなった、と思っていたのですが、人間も二人でいても心が通っていなければ一人のときより淋しい、なんてことがあるように、この二頭も喧嘩しているときは二人ともなんだかとっても淋しそうに見えます。アシタカはいつもちょっかいを出してくるサンをうるさく思うことがあるので、一人でハウスでのうのうと眠れるのはもしかしたら嬉しいかも。でも、サンはアシタカに手ひどい扱いを受けたときはしばらくとても淋しそうです。だけどそこは流石に勝気なサン、立ち直りは早いようで、あの気難しいアシタカにめげずに遠慮なく向かっていきます。アシタカにはサンくらいの臆するところのない無邪気な子が合っているようです。ファミリアさんはきっとその辺のところを考えてサンを選んでくださったのかもしれない、と思います。
(`08.1.19)


アシタカはこの写真ではわかりませんが、顎の下と左脇から足にかけて、それに両方の耳の中がアレルギーで赤くなって毛が抜けています。原因はよくわかりません。食餌はご飯と魚と野菜を煮たものです。肉は与えていません。病院で言われて、ハウスに入れていた布を全部処分して綿100%のものに変えました。食器も陶器とガラスの器に変え、おやつもジャーキーなど禁止です。自分のアトピーの経験から、絶対にステロイドは使いたくないので、毎日ヨモギを煮出した液をかけてやっています。今日、ネットで見つけた“ヨモギローション”が届きました。ヨモギをイオン化して浸透しやすくしているとか。効き目があるといいな。



第百十八信“サン、またまた大きくなりました!”
五日間ほど留守にして帰ってきてみると、サンがまたまた大きくなっていてびっくりです。そして相変わらず元気です。久しぶりに二頭がじゃれあっている様子なんか見ているとこちらまで嬉しく楽しくなってきます。サンを飼おうか飼うまいか、大分悩んだけれど、今は本当に良かったと思います。サンがきたお陰でアシタカのことも以前よりもっとわかるようになった、ということもあります。二頭が全く違う性格だからでしょうね。その二頭の関わり合いからそれぞれの個性がそれぞれを通して判るとでもいう感じかな?
それにしても紀州犬って本当にそれぞれ個性が強いみたいですね。そしてなんだか人間チックです。これからもサンとアシタカ、二頭のワンコと関わって楽しく暮らしていけそうです。
(`08.1.27)


アシタカのアトピーは相変わらず足踏み状態、良くなるでもなく、特に悪くなるでもありません。ネットで手に入れたヨモギローション、1本使い果たしたけれど、これといった効果はわかりませんでした。明日からはまた畑のヨモギを煮出して塗ってみます。



第百十九信“サン、貴女でなければ務まりません!”
サンは良く食べ、良く遊んで丸々、ころころと大きくなりました。全く屈託のない娘で相変わらず人懐こく皆にかわいがられています。最近、やっとアシタカと二頭で一緒にハウスで眠るようになりました。私は相変わらず就寝前に懐中電灯で照らしながら犬舎を見に行っています。例の穴に二頭ともいないのを確認するとホッとします。
つい一週間ほど前、その穴にサンが丸くなっているのを見つけてギョッとしました。このときは私がハウスに押し込めようとしてもサン自身もとても嫌がって入りたがりませんし、アシタカもひどく怒って追い出しにかかり入れようとしませんでした。とうとうその晩サンは一晩中穴で眠ったのだと思います。
サンはアシタカをあれほど怒らせるようなどんなことをしたのでしょうね?多分食べ物絡みと思いますが、ひょっとするとしつこくマウンティングしたのかもしれません。サンはこのごろアシタカにマウンティングするのです。これは「私の家来になってよ」という意味だそうで、アシタカが小さいころの十八番だったのですが、怖いもの知らずのサンはアシタカにしつこくこれをして嫌がられていますから、もしかするとそれが原因でアシタカの怒りを買っていたのかもしれませんね。でも普通あれだけ怒らせたら、翌日もシュンとなっているかと思いきや、懲りないサンは翌日はもうケロリとしてまたアシタカにちょっかいを出してうるさがられていました。これです!この性格だからこそサンにはアシタカの嫁が務まるというもの。これがシュンとなったまま立ち上がれないようではアシタカと二頭してアトピーにでもなるところで私の心配も二倍になっていたでしょうね。
(`08.2.3)


アシタカはアトピーになる前はストレスがすぐにお腹にきてよく下痢をしていましたが、サンは今のところストレスとは無縁らしく、何でもよく食べて(といってもアシタカと同じく魚と野菜とお米ですが)元気いっぱいです。



第百二十信“サンとアシタカ、まるで老夫婦です!”
サンとアシタカはこのごろ陽だまりで一緒に日向ぼっこをしています。仲が良いときはわりとくっつき加減ですが、仲が悪いときは犬舎の四隅の陽のあたる二箇所に離れています。そして、相変わらずハウスの中でデスマッチを繰り広げ、たまに、週に一日程度はサンが夜穴で寝るという家庭内別居状態も繰り返しています。まったく仲が良いのか悪いのか?不思議な不思議な二人です。
アシタカのアトピーは遅々としてではありますが良い方向に向かっています。真っ赤になってツルッパゲ状態だったところがどす黒くなってきて、産毛のようなものが生えてきています。時間はまだまだかかりそうですが、快方には向かっているようです。ファミリアさんのご指導のもと、野菜をニンジン中心に変え、これは私の考えですが魚の排毒のために生姜も入れています。あと、今ミチコ・ファームで収穫中の野菜をいろいろ。ときどき、ミノリ・アンのお料理の残り物(これは私がいただきたいところですが、あえてオヤツも食べられないアシタカに譲っています)。どれも喜んでパクついていますよ。
(`08.2.10)


これは仲が良いときの二頭の日向ぼっこの様子。サンは寝ぼけまなこですね。



第百二十一信“サン、就眠儀礼?”
サンは丸々とコロコロと良く太りました。毎朝見るたびに「また、太ったね」と思わず口に出して言ってしまいます。もう、抱きかかえるのも難しくなりました。お腹周りはアシタカより大きいくらいです。
そんなサンのおかしなクセ。毎日必ずと言っていいほど、ハウスの中からタオルを引っ張り出してくるのです。そして、その上で昼寝をします。何枚も入っているタオルの中からサンが選んで引っ張り出してくるのはたいてい「スーパーマリオ」のタオルケットです。これは娘や息子がまだ小さかった頃に使っていたもので、アシタカのアトピーがひどくなって、病院の先生からウールや化繊のものを止めて綿にするように、と言われたときに探し出してきたものです。どうやらこのタオルケットがお気に入りらしく、人間の子供が毛布や枕など、それがないと眠れないのに似ています。娘は小さいとき枕がお気に入りでこれがないと眠れませんでした。私自身は毛布で、いつも引きずって歩いていました。そんなことをいろいろと思い出して笑ってしまいました。
(`08.2.24)


お気に入りの「スーパーマリオ」のタオルケットの上でお昼寝中のサンです。タオルケットはもうボロボロになってますね。



第百二十二信“アシタカの憂鬱”
アシタカのアトピーがひどくなって以来、いろいろと考えてみましたが、原因の一つにはやはりサンが来たことがあるように思えます。もともとアシタカのアトピーは一昨年の暮れぐらいから少しずつ始まり、昨年の1月に体調を壊して病院で肉を与えるように言われて食餌を肉中心に変えたあたりからだんだんひどくなり、昨年の夏には右わき腹の毛が広範囲に無くなって真っ赤な皮膚が露出していました。でも、食餌を魚中心に変え、秋になってだんだん涼しくなるに連れて良くなっていっていたのです。それが、11月にサンが来てしばらくしたころから、今度は別の場所にアトピーが現れて今年の1月が一番ひどい状態でした。もともとひどかった右わき腹はすっかり良くなったのですが、今度は右前足の脇の裏と下顎が一番ひどくなりました。
他所の犬と友達になれず、ずっと一人ぼっちだったアシタカはサンという家族ができて淋しくなくなったのと引き換えに、一人きりの気儘さや自由をなくしたわけで、言わば、オトコのマリッジ・ブルー状態に陥っていたのではないかな?・・・と、私は勝手な推測をし、犬も雄の方が繊細なんだなぁ、と妙に感心したりしています。
(`08.3.2)


この日は暖かだったので、二頭の間の溝が広いですね。相変わらずハウスは交代で使い、よほど寒くて一緒に入っているときも身体を温めあって眠る、なんてことのない二頭です。まだ、夫婦じゃないからこんなものなのかな?
アトピーはやはり少しずつ良くなってきています。



第百二十三信“心配も二倍です”
4、5日前から急にサンの食欲がなくなって便秘勝ちになり、もしかしたら発情の前触れでは?と思っていたのですが、今朝くらいからだんだんもとの食欲に戻ってきました。他には変わった様子もなく、Xデーはまだのようです。
対するアシタカは同じ頃から下痢が続き、絶食させようと思ったのですが、目の前でサンが食べているのを見ているのはいくらなんでもかわいそうな気がして、量を減らすだけにしました。こちらも今日はほとんど全快。なんだか二頭で示し合わせでもしたように同時に不調で、心配させられました。
二頭になって、喜びも二倍、心配も二倍。散歩や食餌の用意も二倍とはいいませんが、それなりに時間も労力もかかるようになり、楽しい日々が目まぐるしく過ぎ去っていっています。
(`08.3.6)


手前がアシタカ。後ろで飛び跳ねているのがサンです。二頭に見つめられると散歩の大変さもどこかへ吹き飛びます。アシタカはもうそろそろ職場復帰の時期です。今年も一緒にイノシシ番、頑張ろうね!



第百二十四信“サンとアシタカ、今日の様子”
サンの食欲も戻り、アシタカの下痢も止まり(なかなか良くならないので遂に丸一日だけですが絶食させました)、またもとの元気な二頭になりました。アシタカのアトピーも随分よくなって、顎の下は8割くらい元にもどり、右脇はまだどす黒くなっていますが産毛が随分生えてきました。これはアシタカがサンの存在を受け入れることができるようになってきた証拠かな、などと考えています。
今日の福岡はとんでもないお天気です。物凄い風が吹き荒れ、横殴りの雨が降り続いて昨日とは打って変わった寒さです。そんな中でも朝の散歩に出かけた二頭はずぶ濡れになり、それでもハウスは相変わらず交代で使って、どちらか一方は雨が振り込んでほとんど乾いたところのない地面で寝ています。サンは地面を掘り返す趣味のために顔中どろんこの噴出さずにはいられない御面相になりました。早くこの風雨が収まってくれるといいのですが、この様子では夕方の散歩のときもやっぱりずぶ濡れになりそうです。まだ田起こしのされていない田んぼで走り回るのが大好きなサンですが、それも今日はお預けですね。
(`08.3.19)


“おとぼけサンたん”のアップです。サンのチャームポイントはなんといってもこのちょっぴり垂れた三角の目。このとぼけた表情に会うと思わず噴出してしまいます。
アシタカの目も三角ですがサンとは対照的なつり目。こちらは思わず見とれるハンサムくんです。



第百二十五信“サンとアシタカの仔、予約第一号”
サンとアシタカの仔はサンの二回目の発情で産まれることになると思いますので、多分今年の秋に妊娠してその後出産(犬の妊娠期間ってどのくらいなんでしょうね?)の運びとなりそうです。怖いような、楽しみなような。
今日、ミノリ・アンに来てくれたユウリちゃん、パパのお許しが出たら、サンとアシタカの仔が欲しいそうです。予約第一号ですね。
雄はアシタカに似た荒武者、雌はサンに似た人懐こくて気のいい娘がいいな。
サンにはXデーが訪れる気配はまだありません。最初の発情のときは妊娠しないようにアシタカはかわいそうだけど山小屋に行きっぱなしになります。アシタカくん、どのみちもうすぐ夜はイノシシ番の任務復帰となるから、ハウスを主みたいに占領していられるのも今のうちだけだよ。
(`08.3.28)


こうしていると仲良く散歩しているようにみえますが、実はサンがしつこく喧嘩を仕掛けて大変です。田んぼでサンだけ放してやるりますが、そんなときは放してもらえないアシタカに向かってこれ見よがしに田んぼを駆け回るサンです。



第百二十六信“アシタカ出動!”
4月1日からアシタカを任務に復帰させようと思っていた、その矢先・・・やられました!イノシシに先を越され、2日前に植えたジャガイモを食べられてしまいました。ショック!
それで、慌ててアシタカを出動させました。畑に連れていった途端、イノシシのニオイを嗅ぎつけて逸るのを押さえるのが大変。今頃はしっかりイノシシに自分の存在をアピールしていることでしょう。やはり頼れるのはアシタカしかいません。
(`08.3.31)


こちらは田んぼで駆け回るサン。今夜からはアシタカにいちゃんが畑で働いている間、毎晩一人でゆっくりハウスを占領できます。



第百二十七信“サン、イノシシに興味なし!”
アシタカとサンに畑の土手をパトロールさせました。アシタカはもちろんイノシシのニオイに大興奮。私はころげまろびつつアシタカに引っ張り回されたのですが、サンは「イノシシなんて何がおもしろいの!?」と、ちっとも興味を示しませんでした。
サンの興味と言えば、風に舞う木の葉を追い掛け回すことと、アシタカに体当たりや飛び蹴りを喰らわせること、そして、ひたすら人懐こく、犬懐こく、どんな人にもどんな犬にも尻尾を振って「ねえねえ、遊ぼうよ!」と寄っていくことです。この調子ではイノシシにも尻尾を振って寄って行きかねませんね。
(`08.4.7)


チセおばちゃんと遊ぶサン。後ろでアシタカが羨ましそうに見てますね。



第百二十八信“サンはまだまだ子供です”
サンは相変わらず何の屈託も無く良く遊んでいます。アシタカが夕方山小屋に出勤してからは一人ですが、一人でもサークルの中を駆け回ってボールやチセおばちゃんからもらったロープのおもちゃで遊んでいます。そしてアシタカと一緒に散歩に行くときはこれまた相変わらずしつこく体当たりや飛び蹴りを喰らわせてアシタカに嫌がられています。丸々と太り、ますますジャンプ力も強くなって飛び蹴りに迫力が増しました。そして、チャームポイントの尻尾をひらひらさせながら風に舞う木の葉を追いかけ、お色気など全くなくまだまだXデーの気配はありません。そして、サンの元気に気圧されてか、アシタカの方はなんだか屈託あり気に遠吠えをするようになりました。
(`08.4.27)


サンのもう一つのチャームポイント、ちょっと垂れた三角の目、7ヶ月半を過ぎたサンです。アシタカはこの頃はとっくに本能に目覚めてイノシシやアナグマの臭いに有頂天でした。先祖に「仙人の滝」という名前の名犬がいるサンですが(紀州犬で名犬といわれるからには猟の才能がすばらしかったということでしょうが)サンはそのDNAをどこかに置き忘れてきたようです。その代わり、ミノリ・アンの看板娘の役割は立派に果たしていますよ。



第百二十九信“サンとアシタカ、やってくれました!”
昨日の夕方の散歩中のこと。山道を下ってカーブを曲がった途端、数羽のニワトリ発見!
しまった!と思ったときは既に遅く、サンとアシタカは二頭で猛然とニワトリ目掛けて走り出し、私はアッという間に二度目の「下り坂ダイビング」。見事に腹ばいに大の字に倒れました。しかも、それでも二頭は止まらず、腹ばいのまま「ぎゃあーーーっ」と叫びながら引きずられ、引きずられながら思っていたのは「死んでもリードは離せない!」。
やっと止まったものの、多分その気持ちがアシタカのリードの方に集中していた(当然でしょう、アシタカはここんちのニワトリを襲った前科がありますから)のか、するりとサンのリードが手からはずれ、サンはニワトリ目掛けて駆け出してしまいました。あまりの痛さに泣きながら(腹ばい大の字でアシタカのリードを掴んだまま)「サン!サン!」と呼んでも当然サンは戻って来ず、視界の中にニワトリの羽が舞い、最悪の事態が頭をよぎりました。ただ、ありがたいことにアシタカは私が倒れたのに気づいたせいか大人しくなり、こんなところがアシタカのかわいいところです。
私は腹ばい大の字のまま、携帯で娘を呼び、なおもサンを呼び続け、その声にやっとニワトリの飼い主さんが現れてサンを取り押さえてくれました。泣きべそをかいて腹ばいのまま「すみません、ニワトリ大丈夫ですか?」と聞いている私を見て「あんたこそ大丈夫?」。
ニワトリに被害も無く、無事囲いに入れられ、娘も到着して私はなんとか助け起こされて足をひきずりながら、突然の悪夢のような出来事を興奮冷めやらず娘に語り続けて家に帰ったのでした。
私の負傷は両手の平と両膝、左腰骨の擦り傷と打ち身。全治一週間と自分で診断しましたが、直後に塗った蓬の汁の効果がすばらしく、明日はとても畑仕事は無理と思えていたのに、今日はいつものように普通に仕事ができました。傷もびっくりするくらい治りが良くて「もしかして、私って不死身?」。いえいえ、やっぱり蓬の効果。いつも畑で蓬と格闘している私ですが、今回は蓬の有難さを思い知りました。
(`08.5.6)


ニワトリを追いかけていったサンですが、あれは多分追い掛け回して遊びたかっただけだったと思います。だって、サンは猟犬としての遺伝子をどこかに忘れてきてますからね。
この写真のアシタカ、なんだか間抜けづらに写ってますね。やっぱりアシタカは横顔ハンサムくんです。



第百三十信“春の宴”
春のスロー・ライフ、楽しみの一つは「筍湯がき」。
この時期昼間はミノリ・アンにお客様がない限り、目いっぱい畑仕事です。だから、筍を茹でるのは夜。庭に大釜を準備して火をおこします。夜、焚き火をする、ということは、必然的に宴会となるわけで、筍を入れて湯がたぎり、あとは火加減を見ながら薪をくべるだけ、となった時点でビールと肴を持ち出し、一人で宴会です。
春の夜のビールは格別の旨さ!ちょっと冷えてくれば火のそばへ。ビールはあっという間に無くなり、昨日は焼酎(“卯太郎”という名前の“葡萄の樹”で買ってきたやつ。小役丸社長さぁーん、これはなかなかおいしい焼酎ですね。)の湯割りを飲んでみました。これも釜のそばに置いておけばいつまでも熱々で、なかなかおつな一人酒。
9時になると娘も合流して女二人酒となり、春の宵は更けていきます。でも、翌朝はまた早起き。10時にはおひらきです。うぅーん、残念。もう少しゆっくり飲みたいところです。
(`08.5.6)


昨晩はサンも参加。アシタカは山小屋に出張っていて留守。
サンはやっぱり火を怖がり、もっぱら酒の肴の残り物目当てです。



第百三十一信“サン、どうやらXデー”
遂にサンにその日が訪れたようです。おめでとう!サン!明日の朝はお赤飯ならぬ黒いソラマメご飯でお祝いしようね。
それにしても、これほどその日を待たれた犬も少ないのではないかな。私と娘は、このところ毎日のように、まだかまだかとその話ばかりしていました。でも、今回は妊娠はパスです。サンは着々とママになる準備を始めたようですが、こちらの心の準備がまだです。今のところアシタカにその気配がありませんので、二頭はまだ一緒にいますが、アシタカの様子が変わったら彼はすぐに山小屋行きで、しばらく別々に暮らすことになります。ちょっとかわいそうな気もしますが・・・。
(`08.5.24)


アシタカ、君ににとってサンは今はうるさいだけの存在だけど、もうすぐ、君のその三角の目はハート型になるんだね。でも、残念ながら思いを遂げられるのはまだまだ先だよ。



第百三十二信“サンとアシタカ、遠距離恋愛中です”
前回の通信をupした翌日、アシタカは散歩中にサンの異変に気づき、速攻サンにのしかかっていきました。もちろん、その日のうちにアシタカは山小屋に隔離され、今、二頭は離れ離れに暮らしています。
離れてすぐに顕著な変化が現れたのは意外にもサンの方。あんなに元気だったサンが、一日中柵の隅っこにうずくまってじっとしています。そばを通る私をときどき悲しそうな目で見つめます。とてもとても淋しそう。見ていてこちらが胸が痛くなります。散歩の途中でアシタカを見つけると(散歩コースが同じなので、たまに出くわします)、アシタカの側に行きたがって大変です。ごめんね、アシタカと引き離して。
かたや、アシタカ。こちらはてっきり荒れ狂うと思いきや、遠吠えもせず(満月になるとどうかわかりませんが)、一日中山小屋で退屈そうにしています。私たちが行くと喜んで飛びついてきますが、それくらいです。やっぱりアシタカは孤独がお似合いかな?
(`08.5.30)


山小屋に隔離される直前のアシタカ。ブーたれた目線の先にサンがいます。うぅーん、届かない・・・。



第百三十三信“飴色の幸せ”
今日6月1日には覚えておかなくちゃ、という大切なことがいくつか。一つ目はワンたちにフィラリアの薬を飲ませること。これはしっかり覚えていて、朝ごはんのときに飲ませました。
他にもなにかあったな?なんだったかなぁ?と考えていると実家の父親から携帯に電話が。そうでした!今日からファミリー割引で父との携帯が只になるのでした。少しボケてきている父がなんと覚えていて電話してきたのです。
そして、いや、まだ他にも何かあったような・・・?そうだっ!今日は高菜漬けを出してみようと思っていたのでした!3月1日に本漬けして3ヶ月後の6月1日に出してみようと決めていたのです。そして、心躍らせて樽から出してみると、それは飴色に輝き、私は幸福感に包まれたのです・・・こんな私はちょっとヘンですか?
(`08.6.1)


どうですか!この飴色の輝き!
粗漬けのとき、なかなか水が上がらず、何度も何度も付け直しました。全く、漬物を漬けるのは体力勝負です。
それではこれからいただきまーす。ルンルン!



第百三十四信“サン、恋煩い?”
サンはまだ生理中です(きれいに舐めて始末しているので判りにくいのですが)。ファミリアさんによると、普通は2週間くらいだけど、最初の生理はだらだらと1ヶ月か、1ヶ月半くらい続く子がいるそうです。サンはそのだらだらタイプみたいですね。
それだけアシタカと離れている期間も長いということで、毎日犬舎の柵の隅っこにうずくまって淋しそうにしています。抜け毛の時期とも重なったせいか、少し痩せたようにも見えます。柵の外の私たちが行き来するところに繋いであげればいいのでしょうが、近所に油断ならない放し飼いの雄犬もいて、いつも目が届くわけでもないし、やはり柵の中の方が安全のようです。
そんなにアシタカがいいと?確かにアシタカはハンサムだけど、ちょっと気難しいところがあるから旦那にすると大変かもよ。なんて話しかけてなぐさめるのですが、恋する乙女には通じないようで、相変わらず淋しそうな目で私を見つめます。なんだか若い恋人同士を引き離す意地悪な大人になった気分です。
(`08.6.9)


淋しそうな表情ですね。あんまり相手をしてもらったわけではないけど小さいときからずっと一緒だったから、アシタカと離れているのがつらいのでしょうね。元気出してね、サン。



第百三十五信“アシタカ、大荒れ!”
サンと離れて2週間以上。これまで思いのほか大人しく、孤高の人を気取っていたアシタカが突然数日前から遠吠えを始めました。満月でもないのに。
どうも、私に対するデモンストレーションのようです。つまり、シュプレヒコール:ワオォーーン!家に戻せーっ!ベキベキッ!(山小屋の柵を食い破る音)、そしてまた、シュプレヒコール:ワオォーーン!一人暮らしはもうたくさんだぁーっ!バリバリッ!(犬小屋の屋根のビニールトタンを食い破る音)、というわけです。アシタカは彼の留守を狙ってどこかの雄犬がサンの周りをうろついていることに気づいており、それもまたアシタカの怒りを増幅させているのかもしれません。とにかく夕べは一晩中こんな遠吠えと破壊の音が山に響き渡り、朝起きてその破壊の跡を目の当たりにした私もまた怒り心頭です。これから雨が続くというのに犬小屋はきっと雨漏りがするでしょう。修理なんかしてやらないからなっ!
(`08.6.14)


こちらはチセおばちゃんと、お友達でペットシッターのお姉さんに遊んでもらうサンです。アシタカの切ない遠吠えが聞こえているのかいないのか、サンは大好きなチセおばちゃんに会えた嬉しさの余りおしっこをもらしてしまいました。これを“うれしょん”というらしいです。なるほど。



第百三十六信“サンとアシタカ、リハビリ中です”
サンとアシタカの別居生活は3週間余りとなりましたが、遂にサンの生理も終わり、二頭はまたもとの同居生活に戻ることに。といってもいきなりポンと二頭を一緒にすればいいというものではなく、アシタカがサンがまたもとのサンに戻ったことを理解する必要がある、ということで、昨日から二頭は“触れ合うことはできるけれど、乗ることはできない”という絶妙の距離に繋がれて昼間を過ごしています。
ときどきサンをアシタカに近づけるとアシタカはサンに乗りたくて狂ったようになります。サンは上手に逃げて、まるでじらしているみたいです。アシタカが諦めるにはまだまだ時間がかかりそうです。
(`08.6.18)


サンと離れてストレスが溜まり、さんざん破壊活動をやり、遂には例によってお腹を下しているアシタカ。サンもサンで、淋しくて散歩も行きたがらなくなりました。やっぱり“自然に反した”行動は無理がありますね。
そしてこれが現在の“絶妙の距離”。
サンの次の生理のときは“自然に任せて”いっぱい紀州犬の赤ちゃんが見れそうです。皆さぁーん、かわいい紀州犬の赤ちゃん、予約制、先着順ですよぉ!



第百三十七信“アシタカ、諦めがつきました!”
最初はなんとかしてサンに乗ろうとしつこくアタックを試みていたアシタカですが、意外に早く諦めがついたようです。いったん諦めがつくと実にあっさりしたもので、サンに対する興味をすっかり失ったようになり、サンが遊んでもらいたくてせがんでもなかなか相手をしません。たまに噛み付き合いをするとき以外はブーたれた顔をして一日中寝ています。ワンコの恋愛とはこういうものか、とちょっと興ざめです。
とはいえ、元の安穏な生活が戻りホッとしているのも確かです。なんといっても二頭一緒に散歩に行けますし、アシタカが家にいると泥棒の心配もないですから(サンではどうも心許ない)。
(`08.6.22)


また元のような激しい噛みあいの喧嘩(遊び?)をするようになりました。サンも負けてないでしょ。



第百三十八信“サンとアシタカ、紀州犬の本能”
アシタカ、またまたアナグマをゲット。戦いの末、今回も取り逃がしました。何故取り逃がしたか、そのわけは、一瞬アシタカが口から放した瞬間に私がリードを強く引いて引き離したから。とても見ていられなかったのです。まだごく若いアナグマで、よろよろと逃げていきはしたものの、多分致命傷を負っていると思うので今頃は生きていないでしょう。いっそ、アシタカに息の根を止めさせた方が長く苦しまずにすむだけいいのかしら?
見ていられないなら、アシタカがアナグマをゲットする前になんとかすればよかったものを、と皆さんお思いでしょうね。それがですね、とてもゲットできないと高をくくっていたのです。アナグマは高さの低いU字溝というのかな、セメントのブロックの中に隠れていて、アシタカは二つのU字溝の間の隙間に顔を入れててこでも動こうとせず、無理に引っ張れば顔を怪我させてしまいそうでした。絶対に捕まえられないから、しばらくそうしていれば諦めるだろうと思っていたのですが、どうしてまたあんなことになったのか、多分アナグマがほんのちょっと溝の先の方に出てきたのでしょうね。アシタカはその瞬間を逃さなかったのだと思います。
こんなとき、アシタカの猟犬としての本能を褒めるべきなのか、無用な殺戮をしたと叱るべきなのか、いつも迷います。アシタカのその本能を大いに利用して畑をイノシシから守っている私としては、褒めてやりたいところではあるのですが・・・。アフリカの野生動物の弱肉強食の様子はよくテレビでも見るけれど、実際に目の前でそれが繰り広げられると涙が出て、やはり止めさせずにはいられません。
サンも一緒だったのですが、彼女も興奮して飛びはね、私の足やアシタカのリードにに噛み付いて殺戮の仲間に加わりたがりました。今回のことでサンはもしかしたら、てっきり忘れてきたはずのご先祖様「仙人の滝」の血が蘇ったかも。
サン、君は猟犬の本能はアシタカに任せて、ただただ人懐こく、いつまでも木の葉や虫を追いかけて遊んでいて、かわいい仔犬を産んでくれさえすればいいんだからね。
(`08.6.26)


またまた顔に「傷跡」という勲章が増えたアシタカ。アナグマに逃げられたあともしばらく興奮して、そばに寄ってくるサンにも噛み付こうとしました。サンに対するジェラシーから、甘えてスキンシップを求めてくるときとは似ても似つかぬアシタカでした。



第百三十九信“サンとアシタカ、突然の真夏!もう、寝るっきゃない!”
福岡は思いのほかあっけなく、平年より2週間も早く梅雨が明け、それ以来、連日、猛暑が続いています。平年の梅雨明けは7月15日の追い山のころ。本来なら今はまだ梅雨末期の時期なのに・・・。こんなに早く梅雨が明けると、梅雨の間にやっておきべき畑仕事がまだまだたくさんあったのに、と気持ちが焦ります。それに、それだけ暑い夏が長い、ということで、またまた畑の水が心配です。ま、自然の采配。焦ったり、心配してもしかたのないこと。なるようになる、と腹をくくって、今できることを精一杯やるだけですね。
そんな私の思いなど、知ってか知らずか、二頭は暑い日中はほとんど寝て過ごしています。アシタカなどいつもは知らない人が来ると大きな声で吠え立てるくせに、「こう暑くちゃ、吠える気にもならんわい」とばかりに、番犬の仕事もサボっています。サンもなかなかアシタカに相手をしてもらえず、やっぱり紀州犬には夏は辛い季節ですね。
(`08.7.10)


カメラを向けると、サンはぼんやりとこちらを見ていますが、アシタカは熟睡中。まるで、死んだように動きません。



第百四十信“アシタカ、試練の夏です”
やられました!
イノシシが入り、里芋(赤芽)とズッキーニが全滅です。トホホ・・・。
アシタカがいて何故?
それがですね、里芋を植えている畝はアシタカがいるところから一番離れたところで、しかも、今年になってアシタカの小屋の周囲を柵で囲ったことが裏目に出た感もあるかな?敵もさる者、アシタカが柵から出られないことをいいことにやりたい放題、だったようです。
取り敢えず、破られたネットを補修して、朝からアシタカをイノシシの入ったところの近くに繋ぎました。そこは藪の入り口でアシタカにとってはめちゃくちゃ過酷な環境。群がる蚊の中で夕方まで頑張って臭いをつけてもらったのですが、イノシシに効果あるかな?
(`08.7.17)


ごらんのような藪の入り口。この後、回りの藪を刈ってはやりましたが、それでも相当過酷。でも、私にはキミしか頼る者がいないのです。どうか、頑張って!



第百四十一信“アシタカ、試練は続く”
またまたやられました!
今度はサツマイモ。アシタカは昼間は里芋畑に繋がれて臭いを振りまいていますが、夜は今まで通り柵に囲まれたねぐら(サツマイモ畑からも遠い)で過ごしていました。やっぱり柵の中だとイノシシから見くびられているようです。
というわけで、お引越し。これから夜はサツマイモ畑の側で過ごすことになりました。昼間は数日おきくらいに里芋畑。夜は毎晩サツマイモ畑。これで万一またやられるようなことがあれば、アシタカは自信喪失。私は万策尽き果て万事休すです。頑張れ!アシタカ!
(`08.7.21)


ここも、里芋畑に負けず劣らず過酷ですが、広さはあるので、4メートル四方くらいを動き回れるようにしています。イノシシと戦闘、なんてことになっても一人っきりで戦うことになったアシタカ。よっぽど側にテントを張って、爆竹と竹槍で武装して一緒に夜を過ごそうか、とも考えましたが、やっぱり怖くてだめ。ごめんね、アシタカ、一人で頑張って!



第百四十二信“アシタカ、救いの神は木酢?”
アシタカは昼間数日里芋畑のそばに繋がれましたが、彼はこの場所が大嫌いなようで、助けを求めて今まで聴いたことの無いような声で鳴きます。確かに過酷な場所で、アシタカはここに繋がれると必ずダニを大量につけてきます。雑木林の入り口なので日陰ではあるのですが、その分、蚊も大発生していて、群がり来る蚊にも難儀していたようです。
そんなとき、朗報を耳にしました!
なんと、イノシシよけに“木酢”が有効だそうです。原液を1.5メートル間隔くらいに湯のみ一杯くらいずつ蒔いておくとのこと。一昨日さっそく買ってきて蒔きました。この日から木酢の効果を試す意味もあってアシタカは昼間の勤務を免除され、家の犬舎でサンと一緒に過ごしています。
木酢の容器の効能書きには・・・小動物に有効・・・とあり、イノシシに対してどうなのか、不安もありますが、小動物といえば“アナグマ”。アシタカの守備範囲にないアナグマに有効なら試す価値は大いにあり。
これで、この先もアシタカの勤務を夜のサツマイモ畑だけにしてやれることになるといいのですが・・・。
(`08.7.24)


これがイノシシに荒らされた里芋畑。長い長いイノシシとの攻防戦の末、これだけひどく荒らされた畑を見ても、以前ほどのショックを受けなくなりました。立ち直りもますます早くなり、まだ半分残っているじゃないか!と思って嬉しくなるほどです。
“禍福は糾える縄の如し”“ピンチはチャンス”“過去を振り返らず、明日を思い煩わず、只今現在を精一杯”・・・



第百四十三信“犯人はアシタカ!”
アシタカはあれ以来毎晩サツマイモ畑の側で過ごしていますが、このところ3日連続でイノシシとアナグマ対策のためサツマイモ畑を囲っているネットを倒して喰いちぎる、という暴挙をやらかしました。私は3日続けてネットの補修に追われ、3日目の今日、遂にキレて、アシタカのワイヤーを短くしました。
すぐに飽きるだろうとタカをくくっていたのですが、最初の日にこうしておけば良かった、と悔やまれます。昼間里芋畑の側に繋いでいたときもネットに届いていたのに、そのときは一度もネットを喰いちぎるなんてことはしなかったものだから、油断していました。アシタカも一人で慣れない場所に置いてきぼりにされたもので、もしかすると私への腹いせかもしれませんね。
(`08.7.27)


ボク、知らないよ。とでも言いたげな顔をしていますが、犯人です。



第百四十四信“アシタカ、帰ってきた用心棒?”
早々に、“木酢”はイノシシに効果無し!(少なくともミチコ・ファームでは)と判明。イノシシはネットを破り(ネットも風雨に晒されて劣化し、破れやすくなっています)、お楽しみに少し残していた里芋の赤芽を食べ尽くし、余り食指は動かないけど、でも贅沢も言ってられないか、とばかりに石川芋を食べ漁り始めました。
やむなく、アシタカはまた昼間過酷な里芋畑の側に繋がれる事に・・・。あぁ、蚊とダニが心配。
アシタカを繋いでいるところは、今回イノシシが突破してきた場所からは少し離れているのですが、ここしか繋ぐことのできる場所はなく、なんとか、紀州犬アシタカ、ここにあり!という感じの臭いを撒き散らしてほしいものです。夜はさすがにここに繋ぐ勇気を私は持ち合わせず、サツマイモも守り通さねばならないので、やはりそちらへ移動。うぅーん、アシタカ、身体が二つ欲しい忙しさですね。過労死なんてことにならないように、気をつけなくちゃ。
(`08.7.31)


夜まで持つ臭いを撒き散らしてね。今朝、お風呂に入れない方がよかったかな。



第百四十五信“アシタカ、臭いだけでは無理!”
二日目にして早くも判明、今年のイノシシは強力、アシタカの臭いをものともせず里芋を荒らして行きました。ネットを押さえていた土嚢を跳ね飛ばして侵入。
これでアシタカは昼間の勤務から解放されることになりました。
アシタカを数日おきに里芋畑とサツマイモ畑に繋ぎ替えてはどうかな、とも思うのですが、多分居ないほうを荒らしていきそうです。こうなったらサツマイモ一本に絞って死守することにして、里芋はあきらめました。まだ少し石川芋が残っているけれど、あればある限りイノシシはやってくるに違いないので、これから行って堀りあげてきます。涙を呑んで。
怖いのは同じ畑にあとまだピーナッツとつくね芋があること。
さらに怖いのはピーナッツもつくね芋も荒らし尽くしたら、アシタカのいるサツマイモ畑を狙うのではないか、ということ。アシタカのワイヤーの届く範囲を見定めてアシタカの目の前でやりたい放題やられたらどうしよう?アシタカは戦うこともできず、ただ手をこまねいてイノシシのやりたい放題を見ているだけ、なんてことになったら・・・。イノシシがそこまで頭が良くないことを願うのみです。
(`08.8.2)


こんな小さな芋がついています。イノシシはこれが大層お気に入りらしい。



第百四十六信“アシタカ、一人で勝手に燃えてます”
発情期が終わってすっかりサンへの興味を失ったようになっていたアシタカですが、どうしたことか、このところムクムクとその気が沸いて来たようで、しきりにサンにアタックしています。
大和撫子のサンは絶対に許さず、アシタカはいつも無駄な努力に終わっていますが。ほんとにどうしたことでしょうね?暑さでおかしくなっちゃったんでしょうか?
(`08.8.8)


サンが怖い顔をしていますね。でも、いつもはとっても気が良くて、アシタカにご飯をゆずってあげたりしています。



第百四十七信“サン、小顔美人になりました!”
このところ、ずっとアシタカばかりに登場願っていましたが、久々にサン登場です。
相変わらず人懐っこいサン。何故かちょっぴり悲しそうに見える三角の目で見つめてきます。この目で見つめられると思わず噴出し、そして抱きしめてあげたくなります。小さいころから変わらないファニーフェイス。
身体の方はとても小柄です。一時は驚くほどの食欲でぐんぐん大きくなりましたが、最近は暑さのせいか食欲も少々落ち、痩せて見えます。オッパイだけは大きくなり、痩せているけどグラマラス。顔がとても小さくて、でかい面をしているアシタカの側にいると、その差は明白。アシタカはでかい面につり目の三角目。サンは小顔にタレ目の三角目。身体つきも性格も何から何まで対照的な二頭です。
(`08.8.11)


小柄で痩せていてタレ目のせいか、元気がなさそうにも見えるのですが、そんなことはなく、とっても元気です。相変わらず気の良いサンはアシタカに嫌がられても飛びけりや体当たりを繰り返し、虫や木の葉を追いかけながら散歩しています。



第百四十八信“アシタカ、夢が消えました・・・”
夕べ、アシタカが車に撥ねられて亡くなりました。即死でした。痛みはなかったと思います。
アシタカと共に畑を守る・・・私の夢も消え去った瞬間でした。空しさと自責の念でいっぱいです。娘も私も泣き通しに泣くばかりです。立ち上がることが出来るだろうか?
いや、そんなことばかり言ってもいられない。アシタカが守らなくなったサツマイモ畑がイノシシにやられるのは時間の問題。対策を考えなければ・・・
と、わかってはいるのですが・・・。
畑に行っても、家にいても、アシタカが残したものばかりが目に入り、胸が痛みます。今は只、私や娘と過ごした3年半の時間がアシタカにとって幸せな時間であったことを願うばかりです。

(`08.8.19)


サンも淋しそう。サンとアシタカのかわいい子供たち、この夢もアシタカと共に遠くに行ってしまいました・・・。



第百四十九信“アシタカが残したもの”
アシタカが亡くなって一週間。多くの方からアシタカにはねぎらいの言葉を、私どもには励ましの言葉をいただきました。サンのように“愛想を振りまく”ということをしない子でしたが、それでも皆様に愛されていたことがよくわかりました。私も娘もまだ泣かない日はありませんが、少しずつ立ち上がれそうです。本当にありがとうございました。
小さくてはにかみ屋さんだった男の子は、あっという間に大きく逞しく、ちょっぴり気難しいけどとってもハンサムな青年になって、涙と笑いに溢れたキラリと光る星屑のような思い出をたくさん残して私の前を駆け抜けていきました。
思えばアシタカと過ごした3年半は50代の小柄な私が体力の限界に挑み続けた日々でもありました。一緒に走ってやりたいけど、とても付いて行けず、せめて時間だけでも長めにと雨の日も風の日も一時間ほどの散歩を毎日続けました。私はアシタカに引っ張られて本当によく転び、子供のころだってこんなに転んだことはなかったな、と思いながら生傷絶えず、よく頑張りました。それでもアシタカには物足りなかったでしょう。もしかしたらアシタカは「ああ、美智子さんはもうボクに付いてこれないな」と思ってさっさと次の世界に行ってしまったのかもしれません。
アシタカにはもうこの世界では会えないけれど、私も次の世界に行ったときにはアシタカに会って聞いてみたいと思っています。私をどう思っていた?と。まるで恋人に聞くように・・・。
これ以上続けるとまた涙で一夜を明かすことになりそうです。アシタカの思い出・・・またいつか語る日があるかもしれませんが、今日のところはこの辺で・・・。

(`08.8.25)


サンは大きな慰めです。

「さあ、狩の季節だワン!私も猟犬の端くれ。アシタカ兄さんに負けないように頑張らなくっちゃ。」と、狩に勤しむサン。
狩といっても彼女が追いかけているのは葉っぱやバッタ。平穏な日々です。



第百五十信“サン、老け顔ですか?”
最近二組のお客様から「もう、おばあちゃん犬でしょ?」と言われたサン。ショック!
毛が薄いことでそういう年齢に見えるらしいのですが。それに痩せていることも理由の一つのようです。
サンは夏になって少しずつ食欲が落ちてきていましたが、アシタカが亡くなってからはパタリと食べなくなりました。これまではアレルギーのアシタカに合わせて、魚とお米と野菜の食餌でしたが、魚も、米も、野菜も全く食べなくなりました。それで、数日前から鶏肉を与えてみています。これはどうやら食欲をそそったらしく、今は鶏肉とご飯でチャーハンみたいなものを作って与えていますが、少しずつ食べる量が増えているようです。明日はこれに人参をすりおろして加えてみようと思っています。これからは少しずつ涼しくもなるでしょうし、ますます食欲が出て、おばあちゃん、と言われない程度には太ってくれることを期待しています。
サンもアシタカがいなくなった悲しみを乗り越えようと頑張っています。私もサンに負けないよう、いい加減泣くのを止めて立ち上がろうと思います。なもたんに教えてもらった“虹の橋”
http://homepage2.nifty.com/AWS~dogs-cats/newpage50.html
見ました。アシタカもきっと虹の橋で楽しく遊んでいることでしょう。だって、畑に行くとアシタカが思いっきり走り回って畑を見守ってくれているのを感じますから。
(`08.8.27)


老け顔、ですか?
上まぶたに村山総理風の白くて長いまつ毛があるのも老け顔に見える原因かも。
人にどう見えようと私にはやっぱり小顔美人、ファニーフェイスの天使です。